どうも、こんじきです。
今回のテーマは「若手コンサルタントの苦悩」です。
新卒だろうと中途入社だろうと必ず壁に直面します。それがコンサルです。
多くの若手コンサルタントが抱えている悩みや苦悩を具体的に紹介しながら、それを乗り越えるためのヒントをお伝えします。
【こんな人向け】
- コンサル入社を検討しているがやっていけるか不安
- コンサル入ったばかりだがもう挫けそう
始めに言っておきますが、誰もが通る道です。
自分の力不足を痛感したり、上司から多くのネガティブフィードバックをもらったり。
それを乗り越えて一人前になるわけですから、踏ん張り時です。
若手コンサルタントはそもそも半人前
たとえ職位タイトルが「コンサルタント」だとしても十分なスキルと経験がなければそれは半人前。
とくに未経験中途入社の場合は多くの場合、職位は「コンサルタント」、社会人経験によっては「シニアコンサルタント」からスタートします。
とはいえコンサルとしては1年目の新人です。
即戦力の一人前コンサルタントとして活躍できると思っているほうがおこがましいです。(言い過ぎ)
なので”そもそも半人前”であることを自覚し、足りないものを補っていく姿勢で臨むほうがよほど健全です。
何をもって「一人前コンサルタント」とするかは意見が分かれるところですが、少なくともここから説明する5つのポイントは抑えてください。
若手コンサルタントに足りないもの5選とその対策
①作業スピード
私自身がコンサルタントになって一番ギャップを覚えたのがそのスピード感でした。
そして全コンサルが乗り越えなければならないハードルの1つです。
コンサルタントが「時間売り」なだけあって時間効率や仕事のスピードは超重要な要素であるわけです。
ここで若手コンサルタントの声を一部ご紹介します。
- スライド1枚作成するのに1時間もかかってしまう
- 議事録を出すのが遅すぎると怒られた
- 1つ1つのタスクの期限設定が短すぎる
- 先輩コンサルの作業スピードが速すぎて焦った
- 作業スピードが遅くタスクがどんどん溜まっていく
私も前職において自分自身の作業時間が遅いなんて感じたことはありませんでしたが、コンサルになって初めて焦りを覚えました。
仕事のスピードを上げるためには
それでは作業スピードを上げるにはどうすればよいか?
「慣れ」という側面もありますが、やみくもに数ばかりをこなしても限界があります。
ポイントは以下のとおり。
①単純なスピードアップ
- タイピングスピード
- ショートカットキーの活用
- 機能を知り使いこなす
Windows、Excel、PowerPointあたりのショートカットはもちろん、どんな機能があるのか基本的なもの・応用的なものまで覚えて使いこなすことができれば作業スピード自体が格段に上がります。
書籍を活用したり動画を視聴することで効率的に覚えられます。
まずは単純なスピードアップで底力を上げていきましょう。
②効率的・合理的な作業設計
- 最終的なアウトプットに向けた作業設計
- タスクの洗い出し
- スケジューリング
単純な作業スピードよりも抜群に効果があるのが”ムダ”の徹底的な排除と回避です。
本当に必要な仕事だけを、最短のアプローチで遂行すれば作業効率は跳ね上がります。
つまり、寄り道しないことです。
そのためにはゴール(アウトプット)までに必要な作業設計と、タスクへの落とし込み、そしてそのスケジュールが必要になります。
多くの人はこのプロセスを省くがために余計な仕事をしたり後戻りして時間を無駄にします。
コンサルタントならば建設的に合理的に仕事を進める癖を付けましょう。
練習を繰り返せば確実に精度が磨かれていくので非常におすすめです。
②アウトプットの品質
一般に成果物のことですが、具体的には
- パワーポイントのスライド
- 会議の議事録
などコンサルタントが仕事の結果として生み出すアウトプットすべてです。
未経験コンサルタントは本当にココが弱いと感じます。(私も含めて)
上司レビューでは指摘だらけ、ボロクソに言われた、という話は嫌というほど聞きます。
それも仕方ありません。
事業会社が手を抜いているとは言いませんし、必要十分なアウトプットであることは間違いありません。
私に言わせてもらうとコンサルタントが異常なんです。
プロフェッショナルな仕事をしなければならないという命題のもと、一言一句、細部にまでこだわり資料にも一切手を抜かず完璧を求める。
一種の職人芸でもあるわけですね。
ただコンサルであるからにはそこを目指さねばなりません。
アウトプットの品質を上げるためには
スライド作成においてはある程度のルールがあります。
1スライド1メッセージ、メッセージラインの書き方、フォントや色使いに至るまで基本形が存在するのでそれをマスターしましょう。
また、議事録でいうなら構造化を理解し使えるようになることです。
構造化や箇条書きのポイントを抑えておくとさまざまな場面で役に立ちます。
代表的な書籍を参考にするだけで確実にレベルアップします。
③思考力不足
そして3つ目が言わずもがな「思考力」。
意識したことがない方は多いでしょう。
言われた仕事をこなすだけのサラリーマンでは尚更縁のない言葉かもしれません。
ただしコンサルならばそうも言っていられず、自身の武器として鍛え上げて最大限活用すべきです。
この思考力に関しては若手の頃から嫌というほど指摘を受けます。(有難いことです)
- 「ちゃんと考えたのか?」
- 「○○の視点が抜けているよ」
- 「これでぜんぶ?」
- 「だからなに?」
そして一番悩ましい指摘でもありますね。
なぜなら覚える、暗記するだけで何とかなるわけではないため一朝一夕では鍛えられないからです。
おまけに思考が浅いとアウトプットの内容も薄く使えないものになってしまうため厄介です。
コンサルタントの武器ですから、しっかり鍛えたいところですね。
思考力を鍛えるには
コツとしては、「自問自答」です。
- So What(だから何?)
- なぜなぜ?
- 何が言いたいの?
これらを常日頃から自分自身に繰り返し問いかけます。
資料をイメージ通り作れたとしてすぐに上司へ見せるではなく、
「このスライドは何が言いたいのか?」
「要はなに?」
「だからなに?」
と客観的にツッコミを入れていく。
思考を自分で勝手に止めるでなくそこからもう1つ2つ3つと掘り下げていきます。
この癖付けは非常に効果的ですのでぜひ実践してください。
またよくある話ではありますが、日常から問題意識を持って過ごし気付きから思考するトレーニングも有効です。
身の回りだけでネタは尽きませんのでぜひ試してみてください。
④コミュニケーション力
ビジネスの基礎であるコミュニケーションスキルですが、ここでもやはりコンサルに求められる基準は高いものです。
具体的には「伝え方」が代表的。
いかにシンプルにわかりやすく伝えることができるか。
相手によって表現を合わせ、伝わりやすい言語で説明をできているのか。
仕事のホウレンソウができない、といったレベルではなく必要十分な情報を端的にまとめて伝える力が必要です。
メールで1つ依頼をする場合をとっても相手の立場に立って考え、依頼の背景や期待する回答、期日などの必要な情報を伝えるのがコミュニケーション力です。
コミュニケーション力アップ
コミュニケーションは相手ありきですので、「相手視点」をしっかり意識することから始めたいところ。
相手の置かれる立場、職位、何を気にしていて何を欲しがっているのか、相手を知ると適切な情報と伝え方が可能になります。
加えてシンプルに伝える技術の習得と練習を積んでいきましょう。
これは書籍から学べば十分です。実践しながら精度を高めていきましょう。
⑤マインドセット
最後に最重ポイントです。
いろんな指摘や苦労がある若手コンサルタントですが、多くの場合コンサルタントとしてのマインドセットが足りていないことが根底にあります。
マインドをしっかり構築できていると上述した4つもポイントにおいても自身でキャッチアップしたり不足を補おうと行動するはずですしその習得スピードも上がります。
コンサルとしての心構え、在り方みたいなものを理解することが最初の一歩と言っても過言ではありません。
「クライアントは高いフィーを払っているんだよ」
「本気で仕事してる?」
こんな言い方、いまどきはレアかもしれませんがあなたの上司は心の中でそう思っているかもしれません。
マインドの鍛え方
上司からボロボロになるほど叩き込まれるのもいいですが、まずは本質的な部分は書籍を読んで理解してしまいましょう。
コンサルの入門本やプロフェッショナルマインドに関する本はとても参考になります。
意識を変えるにはきっかけも必要ですので、「プロフェッショナルマインドが足りていないのかもしれない」という点を念頭に置きながら上司からフィードバックを受けるとグサッと刺さることもあります。
方法はなんでもいいですが、マインドセットはきっちり心に刻み込んでおきたいものです。
まとめ
御覧いただいたとおり、若手コンサルタントはかなり基本的な部分で苦戦しているケースが非常に多いのです。
そしてそのほとんどは書籍や自主トレーニングで鍛えられる部分です。
今回ご紹介したのはいわばコンサルタントとしての最低限必要なポイントですので、心当たりのある方はぜひとも早急に克服して戦力化を目指しましょう。
これ以外に悩みを持たれている方はぜひご共有ください。
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